受験体験記・卒業生・2025・一条高校進学

育英高校・選抜 合格
県立大附属高校 合格

しかし、こういった厳しいことを乗り越えることで、この先につながるのだと思い、夏はなんとか授業に食らいついていった。

夏が終わり、9月に初めての学力診断テストが行われた。

自分の中では、夏に頑張ったことを出し切るだけだから、正直余裕だと思っていた。しかし、答案を見てみると、どの教科も70点台。甘かった。この頃から危機感を覚え始めた。

僕は3年生の初めからずっと一条高校に行きたいと思っていたが、模試では毎回合格ラインとの差が40点ほどあった。最初だからこんなもんだろうと自分を慰めていたが、二回目、三回目の点数もほとんど変わらなかった。

何が悪かったのかを赤本解答が始まる12月になっても考えていた。12月から1月にかけ、奈良学園の英語、理科、社会、数学の授業が主に行われた。当然、自分の実力ではどの教科も高得点が取れるはずがない。自分が得意とする英語だって、60点くらいしか取れなかった。

しかし、郷田先生がいつもおっしゃっていた「復習」に大半の時間を割くように切り替えたことで、少しずつ点が上がり始めた。

一条高校を受験するには、まずは奈良県立大学附属高校に合格する必要があった。県立大の入試問題は特殊で、どの教科も細かいところまでしっかりと見ておかないと正解できない作りになっていた。

最初のうちは、50点中のどの教科も20点くらいしか取ることができなかった。社会も理科も、覚えていたら取れるところを、全然正解させられなかった。それが悔しくて奈良学園の社会などを復習しまくり、理科は実践問題集でカバーした。

そこから何週かおいて、2周目をしてみると、社会と理科が面白いくらい解けた。おかげで自信が湧き、勇気を持って受験に挑むことができた。手応えはあった。合格発表の日、緊張しすぎて心臓がはち切れそうだった。合格の二文字を見て、嬉しすぎて叫んだ。

これで、一条を受けることができると思うと、更にやる気が湧いた。

県立大の受験が終わり、公立受験対策に切り替わった。公立判定テストが毎週行われ、のべ十回ほど行われた。一条の合格ラインはだいたい290点だったのに対し、僕は270点くらいしか取ることができなかった。たまに290点や280点を取ることができたが、キープすることはできていなかった。

いくら頑張っていても、HくんやFさんのように高得点を取ることができず、少し諦め始めた。でも、ここまで頑張ってきたのだからやり切るしかないと思い、今まで受けた過去問の復習を必死にした。

H君と一緒に郷田先生に理科の補習をしてもらったおかげで、理科の点数も7割から8割ほど取れるようになり、第8回目くらいから全体的に点数が上がり始め、少しずつ自信を取り戻した。最後の公立判定テストでは、過去最高得点を叩き出した。

公立入試当日、あまり緊張せずに受験に行けた。思ったよりも簡単で、英語なんて特に簡単だった。これは受かったかもしれないと思いながら合格発表までの日を過ごした。

発表当日、結果を見てみると、合格だった。めちゃくちゃ嬉しかった。今まで頑張ってきた甲斐があったと感じた。公立判定で合格ラインを切っていたのに、受かっていたから、より一層喜びが大きかった。

受かったとはいえ、高校から勉強が難しくなるし、大学受験もある。だから、決して気を抜かずに、これからも「復習」に重きを置きながら頑張っていきたい。

さいごに。

ずっと支えてくれていた先生や家族に日頃感謝すべきだと思った。誰のおかげでここまでやってこれたのかを考えると、余計にやる気が出てくる。感謝してもしきれないくらいだ。これからも親の期待を裏切らずに努力し続けたいと思う。

今まで本当にありがとうございました。