小6公立中学進学コース

目標

中学校で必要となる「4つの力」の中から、特に重要な3つの力に絞って指導します。これらの力とは、①暗記力、②論理性(計算力と算数)、③スピードです。これらをバランスよく鍛え、中学生活の土台を作ります。

暗記の器を広げる

月に1回実施するマンスリーテストでは暗記する力を大きくすることを狙っています。各回では国語の新出語彙120語、英単語90語が出題されます。中学進級後の定期試験を見越しての指導です。テスト範囲も試験10日前には開示し、その期間に詰め込んで覚えてもらいます。同時に覚え方の指導も行います。

理解を伴った暗記のために

同じことをやっているように見えていても、人によって差が付くものです。暗記とは言え、理解を伴った暗記は必須です。

例えば「今日のこうえん会は良かった。」の漢字問題で、「公園」と解答する子は脊髄反射で解答してしまっています。言葉の意味はその単語だけで決まるのではなく、前後の文章が決めるということを丁寧に指導する必要があります。

その一方で、「お話しのことだよな… だとすれば講演。それも話に関することだからゴンベンのはず!」こう考えられるように部首や意味とのセットでの指導が入ります。

暗算の重要性

算数では論理的に手順を追いかけられることと同じくらい、計算力が大切です。そういう意味でかつてそろばんや公文で鍛えられてきた子が強いのはこれが理由です。計算は問題を解くための道具と考えられがちですが、私の感覚では少し違います。

算数が得意な子の頭の中

算数が得意な子は、入り口段階でいくつか方法の検討をあーでもない、こーでもないという試行錯誤を繰り返しています。複数のパターンの検証を行って、最も筋が良いと思われるところを攻めています。

計算力があると見通しが利き、正解にぐっと近づきます

暗算重視

しかし、計算においてなんでもかんでも初手を筆算でやろうとすることはお勧めしません。暗算が遅いと筋の良い解法に出会う前に挫折します。

図形問題、文章題など、やらせたいことはたくさんありますが、最低でも2桁×1桁の×÷、簡単な分数の+-×÷はパっと暗算で出来るようにさせるように指導していきます。これが出来るようになれば、文章題なども今までに比べてずっと解くのが速くなります。図形の計算も同様です。

数字の意味を考えて

さらに例を加えておきます。例えば35×21を解く際に、いきなり筆算に持ち込もうとする子がいる一方で、考えながら取り組む子は35を21個用意したら良いのだから、まず35を20個用意して、700。そして最後に1つ余った35を加えて735と頭の中で暗算する子もいます。

計算一つでも、数字の性質やまとまりを意識して取り組むのと、そうでないのとでは到達できる限界が大きく異なります。授業、宿題、ありとあらゆる場所でこういう頭の動かし方になっていない場合はそうなるように指摘し、計算一つ取っても頭を使いながら考えられる子に育てたいと思っています。

スピード

スピードを上げるには闇雲に練習を重ねれば良いというものでもありません。見通しの良さで途中過程をショートカット出来るようになった結果スピードが上がるのであり、手元だけを早くしても計算間違いが連発するのがオチで、不注意な衝突事故の原因になりかねません。

これは算数に限った話だけではありません。国語の文章読解でも「語彙力」がある子はその単語の語感から、それがマイナスのトーンの意味なのかプラスのトーンなのかを瞬時に汲み取り、これから先の話を懐中電灯で照らすように推測します。

文章読解が出来るとは、既に読んだところを元に、今から読む内容が論理的に予測できることなのです。そのため、理解が早くなり文章を読むスピードが上がります。

語彙量の増強の為に日々トレを使用します。語彙は全国の「公立高校入試問題」で出題される語彙と「漢検5級(小6レベル)、4級(中学在学レベル)」の語彙から選抜しています。子供たちはもちろんこのことを知りませんが、知らず知らずのうちにこれらのレベルに達するように教材を作っています。

日々トレ

成績を支える柱として、「日々トレ」があります。30分以内の分量です。(2025年度からは語彙(言葉と漢字)、英語(単語と英作文)、計算に絞ります。国語の読解と図形、文章問題は授業で行います。)これを毎日きちんと続けるだけでかなりの基礎力が付きます

これらは「机に向かう」ための習慣づけです。毎日の積み重ねが子どもを成長させます。

理科実験

2ヶ月に一度行う理科実験は子どもたちが特に目を輝かせる時間です。

例えば、エジソン電球を再現したり、昭和初期のパン焼き機を作ったり、科学の不思議を実際に体験してもらいます。日頃の努力へのご褒美です。