【小学生】語彙力確認テストと日々トレ辞書クイズの作られ方について

今日、木曜日は小6の語彙テストの日ですね。小6生のみなさん、頑張って下さい!

さて、2日前に小4、小5は語彙テストがありましたので、今日は語彙テストの中身について詳しく紹介してみたいと思います。

(1) 語彙テストとはどのようなものか。
・月イチペースで実施。
・毎日4つずつ辞書を引いて熟語と意味を学習します。
(30日×4つで約120個の単語と意味ひと月で学習します。)
・うち、30個を出題します。
・もちろん、満点が取れるまで再テストが繰り返されます。
(ほとんどの子は再テストで合格します。再々テストまでかかるのは学年に1名、2名程度です。)

(2) 毎日の課題
参考までに本日1/12のお題はこちらです。

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① 神社や寺にお参りすること。
さ〇ぱい

② よその家を訪ねること。
ほ〇もん

③ (馬に念仏を聞かせても、むだであることから)いくら言って聞かせても効き目がないこと。
うま〇〇〇〇ねんぶつ

④ そのものごとが、今までにたどってきた道筋。
らい〇き

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(3) 探し方
きっと気づかれたと思うのですが、辞書を引くのではなく、辞書で探します。塾ではこれを「辞書クイズ」と呼んでいます。一種の宝探しゲームです。笑

step1 意味を見て言葉を予測する。
ここが重要ですね。語彙力が高い子は決め打ちで単語を探しに行けます。

step2 実際に辞書を引いてみる。
step1で言葉が見つからなかった子は、残念ながら辞書を引いて行くことになります。

例えば、①の問題では「さ」が分かっているのでさ行を頭から順番に探して行くことになります。④のように2文字目まで分かっているとグッと辞書が引きやすくなりますね。

しかし、もし①の出題が「〇〇ぱい」等になると難しさがグッと変わりますね。頭の文字が消されると、子どもたちにとっては地獄のクイズの始まりです。
このあたりは学年と語彙量に合わせてこのあたりは毎回調整して出題しています。難しすぎると嫌になってしまうので。笑

例えば①を授業中に扱うと
「アップルパイ」、「せんぱい」、「しっぱい」など色々と出て来そうですね。しかし意味が、「神社や寺にお参りすること。」なので、違うな…となるわけです。

小学生低学年男子だと「おっぱい!」とか言いそうですね。

お母さん方の中には、
「おっぱい」=「神社や寺にお参りすること。」
「そう!私もそう思った!」と仰る方がいるかもしれませんが。これは連想ゲームではありません。もう祈っても無駄です。何も変わりません。笑


step3 探しながら脱線してもらう。
単語探しの旅の途中で大いに脱線してもらいたいので、辞書は図柄が豊富なものを選んでいます。何と言っても、旅の醍醐味は脱線と偶発的な出会いですよね。一直線に答えを探すだけでなく、たまには「へーこんなしきたりがあるんだ」とか、「鎧のこの部分、甲冑って言うんだ」など言葉との出会いを楽しんでみるのも一つです。

step4 漢字で暗記
未習漢字なので平仮名で良いという言い訳はうちの塾では通用しません。必要であれば「薔薇」の字でも漢字指定で出題になります。生徒のみんなは頑張ってね。笑

step5 出て来た言葉を家の中で使う
使ってこそ定着するので、お家の方で毎日会話の中に盛り込むことを課題としています。中2男子くらいになるとイキって習いたての単語や英文を使って友達にふっかけますよね。あのノリでやってもらえると嬉しく思っています。「さっき、トイレッシーに座ってきたわ」みたいな感じでです。

(4) 語彙の設定
①最初の2つ:小4・小5であれば小学校修了程度までの語彙2題(小6は中学校修了程度)。
②3つめ:故事成語、ことわざ、四字熟語から出題。
③4つめ:学年が上がって文章読解をする際に、知っておいてもらいたい言葉を大学受験国語、高校受験国語の入試問題から出しています。極端な話、4番目の出題だけで年間365個の出題になるわけです。これを小4~小6まで続けると365×3ですから、約1000単語くらい。触れていくことになりますね。これは相当な力になるはずです。

(5) 辞書クイズの目的
最近は本を読まない子も増えていますので、別な方向からアプローチ出来ないかと考えてこの方法にたどり着きました。辞書を逆引きにしてエンタメ性を乗せてみたり。やるだけでは定着しませんので、語彙テストで覚えるという圧が強制的にかかるようにしています。本好きの子は、語彙へのアンテナが高いので、知らない言葉があるとお母さんに聞いたりして知ろうとしますが、そうでない子は聞かずに読み飛ばしてしまいますね。一見本を読んでいるように見える子でも、言葉を知らない子は、言葉への好奇心が低いのでアンテナに引っかからなかったりします。語彙量は読書量に比例するのですが、もっと正確に言えば言葉への好奇心と語彙量が比例するという方が分かりやすいかもしれません。

では、好奇心の低い子に仕組みの力を使わないと語彙力が貧弱なまま学年を重ねてしまいます。これでは将来、現代文と格闘できなくなります。

(6) 毎日の積み重ね
これがうちの塾の真骨頂ともいうべきものです。決して多くはない量を毎日毎日積み重ねていくのが特徴です。これを1年、2年、3年と積み重ねていき、気が付いた時には、やって来なかった子たちと圧倒的ともいえる力の差をつけようとしています。うちの塾生が中学校上位で活躍するのも日々の積み重ねを基本としています。毎日の積み重ねがどれほど強いかを子供たちが中学校に行った際にきっと証明してくれるでしょう。

(6) こどもたちの様子
毎日の提出はこんな感じです。
(小4生のノート)


(7) 語彙テストの問題
さて、最後に。
最新の問題は後日受験の子がいますので、お見せできませんので、前回の問題をお見せします。大人が解いても結構難しいのではないでしょうか。

良ければ是非チャレンジしてみて下さい。念のため、ご参考までに標準的な解答も下の方に載せておきます。