心に頑張りたいの「火種」を宿す授業。さぁ、再出発。

 今はまだそのきっかけをお話しできませんが、実はここ一週間くらい子供達への指導、接し方について悩んでおりました。
 
 ここ数日の先生達の様子を見て、勘の良い子なら「あれ?なんか先生達の雰囲気急に変わったな。」そう感じているかもしれませんね。

 近年は厳しい塾、きっちり指導する塾としてのイメージが定着してきたGoda塾です。できるようにするために、勉強で追いかけ回してきたことも多数でしたね。

 「できる」という成功体験の中から自信を付けてもらいたい。そんな思いが強すぎて、時に厳しい言葉を投げかけてしまいましたね。きちっと管理することで成績を向上させてきた。ある意味その成功体験があったからこそ、大切な部分が見え難くなっていた。そう言えるかもしれません。

 本当にこれが正しい姿なのか。点数を取らせるのはもちろん大丈夫。

 しかし、そのもっと手前に大事なことがあるんじゃないか?その事を忘れて指導していないか?自問自答しました。

 塾を立ち上げた時にGoda塾の看板に書いています。今もチラシには書いています。

 「学ぶってワクワク」

 本当に自分の意志で学びたいと思っているのか?「自分の意思」これを引き出せる指導になっているのか。「押し付け」になってはいないか?

 定期試験で点数が取れることのもっともっと手前に「英語ってめちゃおもろいな〜」「数学の図形は苦手やけど、計算は自信あるわ。」「国語のテストは苦手やけど、文章読むのは楽しいな」。そう。もっと知りたい、もっと勉強したいという「火種」をどうすれば心の中に宿してあげられているのか。
 
 「おもろい!」この気持があってこそ、次のステップ、その次のステップに繋がって行くんじゃないのか。それこそが学びの本質じゃないか。もう一度、原点に立ち返ろう。今改めてそう感じています。

 例えると、子育の中によく似た場面があるかもしれません。日常の出来ないことばかりに目が行き「そうやって無駄な時間過ごしているのがあかんのやろ!」「ちゃんと宿題やったんか!」「スマホばかり触ってないで、早くお風呂入り!」と言ってしまいます。これ自体は悪いことではありません。ただ、日常生活を過ごすことに目が行き過ぎて、ふと我に返った時に「この子の良い部分を引き出せてるのかな」とか「この子が大好きなことってなんなんやろう。最近、ゆっくりと話てなかったな。。。」ふと我に返ると、いつの間にか根っこの部分から離れてしまっていた。そんな感覚に近いかもしれません。

 今、改めて子供達との接し方を見直し、心の中に「勉強したいという火種を作ろう」。そう考えています。

 Goda塾は原点に立ち返り「勉強することが楽しい塾」に生まれ変わろうとしています。これは安易に優しい塾になるといった低俗な話ではなく、「本当に勉強が楽しいとはどういう状態なのか」「もっともっと知りたい」「またやってみたい」「学校の勉強とは教え方も覚え方も全然違うな」もう一度原点に立ち返り、子供達に「わかること」が如何に楽しいのか。それが感じられる授業にしてあげたい。学ぶ楽しさに拘って塾を作り替えたい。そう考えています。

 ここ最近は「できるようにする」ことに軸足を置きすぎていたのかもしれません。成績を伸ばすのは塾の使命ですのでもちろんそれは当然必要なことです。「補習するからおいで」ではなく、「補習してもらえますか?出来るようになりたいので。」こういう状態を作ることこそが「自立」の第一歩かもしれません。受験勉強は手段であり、そのもっと先にはある目的は「自立」です。

 今後は、時にアホな話で授業が潰れることもあるかもしれません。それも許して下さい。盛り上がりすぎて興奮して帰宅。「今日、こんなことがあってな〜」いつまでもうるさく話すかもしれません。競争の中で勝ち負けを競うことも楽しみの一つでしょう。そんなワクワクドキドキがいっぱいの塾にしたいと思っています。

 真面目に机に座るだけが勉強ではありません。ケラケラ笑いながらでも勉強は出来るはずです。むしろその方が、良いかもしれません。楽しいことはいつまでも忘れないものです。

 先日、スタッフが集まるミーティングでこういう事を話しました。1週間前くらいだったでしょうか。全員がその考えに共感を示し、翌日から全員が「学ぶ=楽しい」これを授業の中で意識して動いてくれました。子供達に対する声掛けも意識的に変えています。「これじゃダメやで。間に合わへんで」ではなく、「まだ3日ある。明日一緒にやろう!」子供達の気持ちから盛り上げる、そんな声掛けに変わってきています。

 たったこれだけのことですが、子供達のクラスの雰囲気が良くなり、顔付きも明るくなってきました。

 特に、3Bクラスは春からこれまでの間授業でもウンともスンとも笑わず、反応が出ないクラスだったんです。

 しかし、頑張る子達がチラホラと出始めました。質問に来なかった子が来るようになりました。今まで日々トレを朝に出すことが無かった生徒が今日は朝に出しました。テストを実施してもB組はまだまだ合格点には届きませんが、それでも昨日の確認テストの結果は以前に比べて断然良かったです。子供達が先生に話しかけてくる量も増えました。
 

 たった、一週間ですがコミュニケーションの取り方で確実に変化が生じていることを実感しています。

 昨日もある小学生のお母さんからご連絡を頂きました。

 「郷田先生、あんなに面白かってんな。あのままでいて欲しいな。」家でそう話してくれていたようです。その日は一生懸命授業をしました。どうしたら国語が好きになってくれるか?どうやったら、印象に残せるか?それが少しでも届いたんだと感じられたその言葉は本当に嬉しかったです。涙が出るほど嬉しい言葉でした。

 しかし、同時に「目的を達成」することに注視しすぎた自分の指導に反省をしました。

 「子供達の目をキラキラさせる。『やってみたい』の火種を心に灯す授業」

 再出発のつもりで頑張ります。

 どうぞ応援下さい。

 よろしくお願いします。