苦しかった時の話をしようか①


今日は、


先生の悔しかったこと話そうか。




先生な、昔大きな塾にいてんな。




そこの教材ってな、


もう、ホンマに凄い先生達が入試問題解いて、


研究して。



その集大成を形にしたような


教材がたくさんあったんや。




俺はペーペーやったけど、


ペーペーでも分かる。



教科のメンバーの知恵注ぎ込んで


作り上げてたわ。



そりゃ立派な教材や。





前も言ったけど、


教材ってのは思想なんや。




お前らをこんな風に伸ばしたいっていう


想いが紙に憑依した。



これくらいの表現の方が伝わるかもな。




保護者の中でも敏感な人は、それが分かるんやな。




だからな、




「おたくは●●塾出身ですよね?


上の子が通ってた時のテキストは本当に良かった。


そちらの塾ではそのテキスト使ってますか?」



って聞くねん。


そんなんな、


自分で覚悟決めて塾やろう思ってるのに、



前の塾の財産にすがる訳ないやろ?




失礼やろって



電話口で思ったわ。



その後にな、


「下の子が奈良高校を希望してるんですけど、



おたくでは通せますか?」



って聞かれてん。




そんなん心の中では、



「もちろん。任せて下さい!」



そう思ってるねん。




だけどな、


Goda塾?


どこそれ?


何、その名前だけ神様みたいな塾?



こんな塾にな


初めてくるような子はな、



どこの入塾テスト受けに行ってもな、


「いやー、うちでは無理ですね」


って断られている子ばっかり来るねん。



忘れもせーへん、


5教科で117点の子もいたんや。





そうやねんな。



うちには実績が無いねん。




俺な、


その後、


出来る限りの説明


一生懸命したわ。





だけどな、


最後は



電話切られたわ。




悔しかったなぁ。



今思い出しても、悔し涙で十分泣けるな。





だけどな、



その人に怒ってもしゃーないやろ?



その人もな、


別に意地悪言いたいんちゃうねん。



大切な大切な子やからな、



ちゃんとしたところに預けたい。


安心したかっただけなんやと思うねん。


親ってそういうもんやろ。




だからな、


俺が出来ることって




目の前の生徒と来る日も来る日も一緒に勉強して、

手元見て、変な式変形してないかな?とか。


宿題ちゃんとやれてるかなってノートチェックして。


元気がない日は勇気づけて。

嬉しい日があった時には、一緒に喜んで。


ホンマに、毎日こんな感じやったわ。


農家の人が、大きくなーれ大きくなーれって


願いながら、作物育ててるのとか、凄くイメージできる。


だから、これがうちなんや。



ちゃんと見てもろて、


判断してもらおう。



信頼積み上げていこうって。



そうやって、


今までコツコツやって来てんな。



そこでや、


今回保護者会やって、


君らのお母さんに俺の想いや考えきちんと聞いてもらったわ。



高校に行くだけじゃなく、


その先で大活躍するための


中学生、小学生の指導をしたいと思っています。


って。



小4からやるんで、6年計画や。


長いな。





6年間お預かりして、きちっと成果出す。




中3のお前たちは、もう卒業してるな。



ちょうど


はたちやな。



だけどな、


俺のこと良くわかってる君らやから、


もし大学生になって、



郷田の想いに共感してくれるなら




力貸してくれへんか。



まだ、まだ夢半ばのはずや。



七転八倒してるかもな。




コンビニバイトもええけど、



目の前で泣いたり笑ったり、


人が変化する様子を


最前線で扱う仕事って。



そうそうはないと思うねん。


人生で一回くらい、経験しても損ないんちゃうか?



何か、バイト募集の宣伝みたいになったけど。笑



さぁ、これが俺の原動力や。



お前らにも


悔しさの一つや二つくらいあるやろ。




それをエネルギーに変えて前に進むってな、



別に恰好悪いことではないやろ。



残り、5か月。



一日一日、悔しさも力に変えて、頑張ろうや。


さぁ、今日も授業行くぞ。