転塾のご相談に対する回答

昨日も1件、その前の日も1件。他塾からの転塾相談を受けました。

転塾の際の理由は大きく2つです。

① 今の塾が合わず、成績が上がらないから。

② 通ってい他塾が潰れる、転居等による転塾。

2件のうち1件が②、もう1件が①でした。経験上、転塾理由の殆どは①です。

今日は①について書いてみます。
「今通っている塾が合わず、成績も上がらず、おまけに先生にも自分から話しかけられないようで…。」こう言ったケースはよくある話です。

結論からいえば、それは「合わない」のではなく、生徒自身に「合わせる力がない」と考えるのが正しいのではないでしょうか。

「そうですか…。では、うちで頑張りましょう。」と受け入れたこともあります。最初のうちは新しい環境で意気揚々と過ごします。しかし、時とともにいつしか生徒の内に潜む本当の姿(素)が出てきます。

結果「この子にあった勉強法が?やはり、個別指導があっているのでしょうか?」という話になりがちです。リメンバー入塾面談!そうです。歴史は繰り返されるのです。

部活が忙しくて、時間が取れないんです。この子に合った・・・。

ではなく、考えるべきは「どうすれば今の塾のシステムについて行けるようになるのか」「そのための時間の捻出をどこで行えば良いのか」「反復と暗記のスケジューリングはどうすれば良いのか」「実行する為には先生のサポートをどこまで受けられるのか(家庭内で頑張らせる部分と塾で頑張らせる部分の相談)」このあたりを考えることです。つまりは「合わせる力」です。

社会に出た時のことを想像して下さい。入社面接で「僕、朝苦手なんすよねー。昼からにしてもらっても良いですか?」とでも言うのでしょうか。自分に合う会社探しではなく、自分が会社に合わせる努力や工夫をするのではないでしょうか。

そしてこのことを子供に躾けるのが親の役割の一つであり、「合わせるための相談」親のサポートです。しかし、我が子を大切に思うばかり、盲目的になりいつの間にか子供と一緒に「合う塾探し」を始めてしまいます。

何物かに「合わせていくこと」つまりは郷にいれば郷に従えです。エラそうな言い方に聞こえてしまうかもしれませんが、郷田塾に入れば郷田に従えです。

本来のOSに新しい機能を追加し、OSをバージョンアップしていくことです。「合う塾探し」は旧来のOSwindows98に最新版アプリを搭載しようとするようなもの。転塾が成功するはずがありません。起こり続ける不具合は、場所を変えても起こり続けます。

「塾ホッパー」が敬遠される理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。

隣の芝は青く見えるものですが、まずは今与えられた環境の中で精一杯の工夫、行動を変化させてみることをお勧めします。

それでも転塾と考えられる場合は、イチからOSを再インストールする覚悟で臨まれるのが良いでしょう。

まとめますと、自分に合う塾を探すのではなく、「塾に合わせるための方法の検討」これが子供を伸ばす上での最優先事項になるのではないでしょうか。