中学生の日々トレとその仕組みを公開します。

保護者の中には毎朝解いて下さった、会社の休憩時に解いて昔を思い出している方もおられるようです。

『そろそろ限界が来そう』
『昔を思い出します』
というコメントを頂くことがあります。嬉しい限りです。笑

さて、今日は中学生の日々トレについて少し紹介します。

(1)出題の大枠
英語:毎日5題の和文英訳
数学:現在学習している単元(現行内容)と、過去の復習単元(復習内容)の2観点から

(2)問題の送信と提出
これらを毎朝6:00に週6で送付します。提出はその日の晩23:00迄。
英語は1週間で30文。数学は30分程度の分量。
来る日も来る日もこれを繰り返します。子供たちには地獄ですね。笑

(3)チェック
提出してもらった答案は毎晩23:00からチェック開始。

心の乱れを字の雑さから検知する時もあります。

提出したりしなかったりする生徒を見ると、学校での振る舞いを想像してしまいます。「さよなら!内申点!!」

しかし、一番注意して確認しているのは「授業で指導された通りに鉛筆を動かしているのか」ここを確認しています。

勉強が苦手な子は我流が大好きです。
一方、よくできる子や、姿勢が前のめりになった生徒は決まってノートをペラペラ前後に繰ります。教えられた通りに練習する生徒は伸びやすく、『素直な生徒が伸びる』と言われる所以かもしれません。

一見、正解であっても言われた通りにできていない場合や、解答への過程が書かれていない場合は全て、再提出となります。

生徒も大変ですが、こちらも命を削りながらの作業です。ふー。

ですが、半年後に子供の学力が必ず化けることを確信してますので、ワクワクと我慢が交錯します。笑

多少なりとも指導経験のある方なら理解頂けると思うのですが、どれだけ良い授業を聞いても成績は伸びません。地を這うような地道なやり取りとの両輪があってこそ、はじめて子供の成績に変化が生じます。

金塊探しも、そこに金があると思うから頑張れるのと同様に、日々トレチェックは子供の中の金塊探しです。笑


(4)確認テスト
当然、答えを見ながらやっているんだろうなと想像させる生徒も一定数います。しかし、当然そのやり方では力がつきません。やはり✖を付けることに抵抗がある。早く終わらせたい。答えを見ながらやる癖がついているなど理由は様々です。

すぐに答えを見てしまうので思考の忍耐力がつきません。(こういう子は後に国語、数学で苦労します。)

いくら本人に問題があると言っても、やはり課題をさせているのに力を付けられないことに責任を感じてしまいます。

では、どうやってそれを改善するのか。
・親が勉強を見る。
・答えを取り上げる。

などすぐに思いつきますが、どれもあまりお勧めしません。

一番は『授業前に自習室に来てやる。授業後に出来るまで残ってやる。』これが正解です。
すぐに答えは教えません。しかし、答えが出るまでヒントを出しながら問答形式で誘導します。自分で答えまで辿り着いた経験は、勉強への自信を強くします。

さて、
指示通りに出来ているのかをチェックするために確認テストが準備されています。ズルをしている生徒は全てここでthe end。笑

ズルを叱るためではありません。

『ズルをしていると力がつかないことをはっきりと認識させるため』です。
後々のことを考えると悪い芽は出来るだけ早くに摘まねばなりません。

こうして、日々の勉強の仕方を地道に地道に改善していきます。


(5)具体的課題内容

<英語>
先週1週間の中2の英作課題がこちら。

●1/7(月)
①私はあなたが忙しすぎると思います。(that)
②彼は私が昨日会った男性だ。
③私の妹はゲームをするのが好きです。
④これらのコンピューターは日本製です。
⑤私たちは去年彼女の誕生パーティーに招待されました。

●1/8(火)
①これは大阪へいくバスです。
②あなたは今までにメイドカフェを訪れたことがありますか?(maid cafe)
③私には猫が大好きな姉がいます。
④マイクはとても速く走る車を持っています。
⑤あなたは昨日ここへ来た女の人を知っていますか。

●1/9(水)
①カナダでは何語が話されていますか?
②英語とフランス語が話されています。
③私は何か冷たい飲み物が欲しいです。
④私の兄はとても上手にさえずる鳥を飼っています。(sing)
⑤太郎はみんなが好きな親切な男の子です。

●1/10(木)
①彼女には理科の教師になった娘がいます。(become)
②あれは私が一番好きな女の子である。
③これは私が昨日買ったカメラだ。
④向こうでマイクと話している女の子はジェーンです。
⑤向こうで走っている犬はわたしのものです。

●1/11(金)
①この図書館はいつ立てられましたか?
②2年前です。(SVを入れて答える)
③彼が昨日会った男性はとても上手に中国語を話した。
④私が昨年教えた生徒たちはとても一生懸命に勉強した。
⑤彼女はあなたが買った犬を知っている。

●1/12(土)
①あなたはもう校長先生と遊びましたか?(principal)
②この店でカメラは売られていません。(store)
③私は去年その生徒たちに数学を教えました。
④私は広い庭のある家を持っています。
⑤彼はきのう彼女に美しい花を買ってやった。(6語)

これを毎日毎日解きます。
中学校で培った日本語から英語を作る力は英語全体の学力に強く影響を及ぼします。

いわば英語学習の血液です。

大学の二次試験では英作が出題されますが、決して一朝一夕に身につく力ではありません。軟弱な指導ではなく、足腰をしっかりと鍛える指導を受けて来た生徒は大学受験でも力を発揮します。


(6)毎日の提出の様子。

生徒サンプル

↓④修飾節に( )を打つ指導をしていますが、それが打たれていません。
しかし、「そいつ」を書くようには指導していませんが、自ら書いてくれています。(汚い言葉でごめんなさい)
※この生徒は2年の春に入塾ですが、当時定期試験の英語が30点台の生徒です。今、めちゃ頑張っています。

↓④の修飾節に( )を付けていますね。指導通りにやってくれています。
✖が多いですが、大丈夫です。今はジャンプ前のしゃがみ期間です。必ず今後化けるはずです。

↓英作の際、疑問文は常に肯定文から作るようにと意識させています。
①はその通りにやってくれています。
④もさっきのノートと同様に修飾節に( )を付けています。こちらも化けそうな予感です。
※このブログを書いている最中に、この生徒からLINEが来て、復習の仕方について悩んでいますと相談が来ました。こういうところを見ても、化けそうな雰囲気をビンビン感じます。


日曜日は日々トレの配信がありません。しかし、一方で一週間の復習を提出するように求めています。基本は、一週間分の復習なのですが、加えて自学した内容を送ってくれている生徒もいます。

↓一部未習の関係代名詞のwhat、whoseを出題しました。もちろん不正解でしたが、翌日には自ら調べて直しをしていました。こういった勉強が出来るようにと日々指導しているので、こういうのを見るとついつい顔が緩みます。笑

<数学>
数学は英語と違い、テキストのページと問題番号が指示されます。
著作権の関係でテキスト内容の掲載は控えます。中身を見せられないので、少々イメージがしづらいですね。。。ごめんなさい🙇

中2の3学期は学校で確率を学習します。現在、塾ではその終盤にかかっていますので、現行内容は確率から出題。一方、復習内容は、奈良県入試で出題されやすいところをところを中心に出題しています。先週で言えば、『連立方程式の計算と文章題』/『合同証明(二等辺三角形、直角三角形)』から出題しています。

定期試験だけを見据えて指導すると、どうしても過去の学習内容が忘れがちです。

回転寿司のように忘れた頃に、ネタが何度も何度も回ってくる仕組みを作るにはこのやり方が最適です。知らない間にどんどん復習が進みます。

これは、大手塾勤務時代の反省もあるのですが、、、
当時は中3の夏までに学習内容を終え、夏休みから総復習期間となり、一気に復習をかけます。しかし、『一年の時に何聞いてたん??』状態で、完全にゼロリセット。

面白いくらいに忘れています。

一般的な塾が中3の夏から冬にかけての4か月間で一気に過去の総復習をするのとは対照的に、Goda塾のやり方は日々トレを通して、現行内容と入試対策を常時並走させるやり方です。

一例を挙げます。
二次関数は3年生学習内容ですが、2年次に学習した一次関数の知識が必要不可欠です。
二次関数を指導する1月前から、日々トレの復習内容に一次関数を織り交ぜ、二次関数の指導につなげます。二次関数は簡単ではありませんが、入試において確実に得点して欲しいところです。特に図形が苦手な生徒は関数を得点源にしないと数学での勝負がつきます。難しいこともしっかりと地ならしをしてから入っていくので、緩やかにランディングできます。


かなり長くなりました。これを書くのにもうかれこれ2時間以上書いており、日も変わってしまいました。

日々トレの目指すところ、その仕組みを理解して頂き、知識を増やすだけではなく、勉強の仕方とそれに向き合う姿勢に変化が生まれることを願って止みません。

塾生のみなさん、大変ですがしっかりと付いてきてください!応援しています。