指導力とは何でしょうか。
一言で言えば、
①「出来るところと出来ないところの境目がどこなのかを見極めること」
②「発見した課題を解決するための具体的なアイデアが豊富にあること」でしょうか。
境目を見極めるには、一定量の負荷をかけ続けることが重要です。
負荷が強すぎれば気力が削がれますし、弱ければ安きに流れて堕落します。
ゴム風船を膨らませるように、常に割れない加減を探って行くことが重要です。
こういう指導を受けるために、最近では集団塾ではなく、個別指導塾が人気です。しかし、個別指導塾には指導力のない学生も多く、生徒とおしゃべり友達になっている場合も少なくありません。力のある指導者を見つけるのは大量の砂の中から砂金を探し出すほどに困難で、良い先生に当たるかどうかは運次第です。
集団塾にもいろいろあります。講義一辺倒の予備校のような塾から、とにかく面倒見重視の塾まで多岐にわたります。個人塾の生徒は学力に差があるので講義だけで力がつくことはありません。1を聞いて10を知る生徒は珍しくそのほとんどが1を聞いて0.1を知るという程度です。
当然ながら、一人一人の出来不出来の境目が違うので、出来ない場合には思い切って1つ前、2つ前の学年にまで遡らせる勇気も時には必要です。
その時に必要になってくるのがどれだけ答案を見ているかです。相互採点ではなく、担当教師が〇付けをする塾は当たりである確率が高いでしょう。
子供の答案はある時出来ていても、急にできなくなったりするものです。
その「ふらつき」こそが実力の現れであり、その修正能力の引き出し量が指導力の差と言えるでしょう。
生徒答案を頭に叩き込むというのは指導の原点です。