今回の中間試験の結果を受けて、中学1年生にも他学年と同様の特別サポート体制を導入することにしました。430点を超えなかった生徒には、毎日塾に来ていただき、指定された課題に取り組むという勉強の習慣付けと、正確な採点で理解があやふやな点をあぶりだす作戦です。
今回基準点を越えられなかった子たちは、サボっているのかと言えば決してそうではありません。外部でスポーツをしながら時間の合間を見つけて勉強をしている子もいますし、習い事との時間を調整しながらも、それなりに一生懸命取り組んでいます。
しかし、点数が取れない背景には、学習の仕方の、勉強量の問題、時間の使い方の問題など、さまざまな要因が複合的に絡み合っていることが殆どです。
特に400点に満たなかった生徒については、塾の全ての問題集、そして学校の教材も含め、私の方で一旦丸つけをし、間違えた問題のやり直し、間違えたところの説明、反復練習を入れることにします。
400点を越えている生徒については今回は自由としました。同じようにやって欲しかったら先生にお願いして下さいとお伝えしています。
400点を越えなかった2名の生徒から提出された学校の英語ワークを詳しく確認したところ、さまざまな課題が見つかりました。
■問題文の指示を正確に読み取れていないミス
- 「全文を書け」と指示されているのに、カッコの中だけを書いている。
- 逆に「カッコ内を並べ替えろ」と指示されているのに、全文を書いている。
- 全文を書く際にピリオド(.)が抜けている。
- 空所補充問題で、文頭が空欄の場合に大文字で書き始めるべきところを小文字で書いてしまい、バツになっている。
■学習手順を守れていないミス
- 「学校のワークを解く前に、必ず教科書の暗記をしてから取り組む」という指示が出ているのですが、覚える前から問題を解いてしまっています。
(塾では学校のワークに入る前には必ず、教科書を通読をさせたり、英語の場合は教科書本文の暗記、そして単語の暗記をさせた上でワーク等に取り組むように指示を出していますがそれが徹底されていないことが明らかになりました。) - その結果、学校の教科書特有の表現や単語が書けず、間違いが散見されている。(事前準備が出来てない段階でのワークの解答は実力試しと同じであり、勉強の手順に誤りがあることを示しています。)
■教科内容の理解不足:
- 現在進行形を表す際に、be動詞と一般動詞のing形がセットであるにもかかわらず、そこに「Do」を入れてしまうなど、文法内容にも未定着の部分が見られました。
驚くべき発見:ミスの7割は「問題文の読み間違い」
確認してみたところ、教科内容の理解不足によるミスは3割程度で、残り7割近くが問題文をきちんと読んでいないことによるミスであることが分かりました。
これは、裏を返せば、大きなチャンスです。
もし1教科で10点こういったミスを減らせれば、単純計算で5教科合計50点アップとなり、430点は十分に射程圏内に入ってきます。
これまでの勉強では、マルかバツかを確認し、バツのところだけ直しをして、このことを彼らは「やり直しまでやった」と言ってしまっていました。
しかし、このレベルで止まってしまうと、原因を深堀り、そしてその対策までは手が届いていません。
本来改善すべきは「問題文の読み取り」という点を見逃したまま直しをしていたため、根本的な解決には至っていなかったのです。
そこで今回、すべての教材は私に提出してもらい、私の方で〇付けをすることにしました。
一人ひとりの具体的な課題を明らかにするにはこの方法が一番です。もちろん、手間はかかりますので大変ですが、結果が出た際には缶コーヒーのの1本くらい奢ってもらおうかと思います。笑
正しいやり方で勉強すれば、必ず成果が出るはずです。
普段指導していて十分な学力を持っている子たちなので、あとはやり方次第で、点数はきちんと上がってくると確信しています。
もし、430点を超えることができれば、生徒たち自身が「どのように勉強すれば良いのか」を体感できるでしょうし、「次もまた頑張りたい!」という意欲が湧いてくることだと思います。
この欲を手に入れることが出来れば、缶コーヒーはちゃらにしてやってもいいかなと思います。
先日の授業では、私がこのように考えていることを共有し、次に向けての指導をスタートさせました。
小さな塾のため、比較的小回りが利きます。
その利点を生かしつつ、確実に成績を伸ばしていこうと思います。
400点を越えている子は450点を。400点を越えていない子は400点を越えられるように頑張って行きましょう。
前回の自分を越えられるように継続することが大切です!





