ここ最近、中学2年生の中に「周囲への目配り」が少しずつ芽生えてきており、とても嬉しく感じています。
例えば、最後に教室を出る生徒がエアコンを消し、扉を閉めてから退室してくれるようになりました。一部の生徒だけではなく、教室から最後に出てくる生徒がやってくれているようです。ごく小さな行動ですが、そこに「他者への配慮」が感じられます。
学力の向上が大切なのは言うまでもありませんが、それと同等、あるいはそれ以上に、周囲への思いやりや自律的な行動ができることは、大切なことです。
毎年、受験期になると、最後に残った生徒が教室の机を整えてから帰ってくれます。Goda塾で毎年自然発生的に見られる光景です。こんなことを言うのは何ですが、過去、毎年机を並べて帰ってる子たちは全員第一志望に合格しています。
(明日から中3生が最後を競って残るようになり、机の並べ合いが始まったらどうしましょう…。その時は「こぶ取りじいさん」の逸話を語ろうと思います。)
先生の手を煩わせまいとする心なのか、仲間への思いやりなのか、それともこれまでの感謝の表れなのか。理由は分かりませんが、誰に見られるでもなく、全体のために行動できる姿を見ると、「この子はきっと将来、人の役に立てる優しい人になるだろう」と感じます。
卒業後に周囲から信頼され、場を与えられ、誰かを支える立場へと成長していく姿は送り出す側として大きな喜びです。学力だけでなく、人としての成熟をこの中学生という時期に手にしてくれたのだと思うと、指導者として本当に嬉しく思います。
「自分視点」から「他者視点」への視点の変化。それは、自分を客観視する力の芽生えであり、まさに成長の証です。「今日一日、誰かの役に立つことを一つしてみよう」と思えるようになった時に、人は確実に一歩大人に近づきます。
教室での行動だけでなく、最近では頼まれごとをすぐに実行するなど、献身的な姿勢も見られるようになりました。
こうした「優しさ」「配慮」「責任感」の積み重ねは、やはり結果にも現れます。今回の定期試験では、多くの生徒が自己最高点を更新し、あと一歩で450点以上に届く生徒が学年の半数というところまで来ました。
素直に聞き入れる姿勢、自らを律する意識、周囲への思いやり。
それらが相まって、学力と人間の双方が伸びるのだと思います。
日々、他者から学び、少しずつ成長を重ねていって欲しいと願っています。



