やり直しの仕方には人間性が現れる |「今」を見る子と「先」を見る子の決定的な違い

授業中の指示に対する子どもたちの反応は驚くほど分かれる。

ベルトコンベアタイプ。
アドバイスを額面通りに受け取り、ただやることに終始する。まるでチェックリストの項目を消化するかのように、物事を「作業」に変えていくタイプ。

ストーリータイプ。
今日少し時間がかかったとしても、意義、目的、行間を感じて動くタイプ。

間違えた問題のやり直し1つをとっても、すぐに赤ペンで正解を書こうとする子がいる一方で、一旦立ち止まり、なぜ間違いの原因を確認した上で赤で書く子もいる。

料理を作る時も同じだと思う。

レシピ通りに作る人もいれば、「なぜこの順番なのか」「なぜこの温度なのか」を理解しようとする人もいる。結果的に、同じ料理を作っていても本人の中に蓄積されるものは異なる。

問われているのは、「作業に目が向いているのか、成長に目が向いているのか」。

やり直しの仕方には、その子の人間性が強く現れる。

ノートの余白、問題集に書かれた記号の積み重ねが、その子をつくっていく。