○の数で勉強の上手さは決まらないよ

 えっ、そんなこと。と思われるかも知れませんが、中3の男の子で今まで自分の答案に✖️をつけられない子がいました。

 普段の様子からするといつもいつも提出してくるノートに◯が続く訳がないことは明らかです。

 しかし、その子はずっと○で提出し続けていました。それが間違った勉強であることに自らが気づいて欲しいのですが、なかなか気づきません。

 時折、「①のところでsがつくのはなんで?」と質問を入れてみたり、「ここの計算、途中式無いけどどうやってやったん?」と仕向けるのです。

 しかし、「別の紙にやりました。」という返事。これが毎回のように返ってきました。

 もう流石に気づいてもらわないとと思ってつい先日帰り際。「今から先生に10分時間くれへん?ここに座ってこの問題解いてくれへん?」出したのは昨日の日々トレの英作文5問。前日は満点で提出されていたものです。確認してみると5問中1点です。

 「○○君な、こんな勉強しててほんまに力つく思うか?、先生も君らに日々トレやらせている手前、これで力が付けられへんかったら先生の責任でもあるねんな。せっかくやるんやから、先生の言った通りにやってくれんか?」今後に向けての期待。今変われば入試までにはまだ間に合うこと。そんな話を20分くらいしてたでしょうか?

 帰り際「これからは言われた通りにやってみます。また、『抜き打ちでやってください』。」そう言って帰宅しました。

<それまで>

<それ以後>

ちゃんと✖️を打とうとしてくれていますね嬉しかったです。

 これで本当にこの子が変われたかどうかは今後も含めて継続的に見ていかないと評価できません。しかし、人から言われたことを素直に聞き入れて変えようとする姿勢は立派だと思います。

 実は、この子に限らず、答案に✖️をつけられない生徒は少なくありません。「早く終わらせたい」これが心の根っこにあるのでしょう。

 「勉強の上手さは○の数では決まらず、✖️を○に変えてきた数で決まる。」

 そう思っておいて下さい。どんどん自分の答案に✖️をつけて下さい。✖️をつけるのは悪いことではありません、成長するための大事な一歩。そう考えてみてください。応援しています!