学校説明会で見える、勢いある学校と自塾への自戒。

■学校説明会をめぐって感じること

9月に入ってから、塾対象の学校説明会があちこちで行われています。昨日は大阪、今日は奈良、先週は東京と足を運んできました。どの学校にもそれぞれの特徴がありますが、やはり実際に現地で先生方の話を聞き、空気を感じてみると「勢いのある学校」と「そうでない学校」の違いがはっきりと見えてきます。

学校名だけでは過去の印象に引きずられがちです。しかし、勢いを感じる学校には、若い先生が中心となって活発に動き、必要に応じて校長先生も参加して話に厚みを加える。そして何より「子どもたちのために先生たち自身が学び続けている」姿勢が強く伝わってきます。

■プレゼンのうまい学校の共通点

一般的な説明会は「学校ではこういうことをやっています」という事実の伝達に留まることが多いのですが、印象に残る学校は違います。
「なぜそのイベントを企画したのか」「想定と違った結果になったのはなぜか」「そこからどう改善してきたのか」といった試行錯誤の過程、そして産みの苦しみを、実体験を交えて語ってくれるのです。新しいことにチャレンジしなければ産みの苦しみは得られません。苦しさの対価として成長を手に入れているように感じます。

保護者を巻き込んだ勉強会や、先生同士の学び合い。完成形を示すのではなく、全員で完成形を目指していく。そのプロセスが教育であり、育成なのだという考えがにじみ出ています。

一方で、古くから名の知れた学校でも、壇上に「偉い先生方」が並び、形式的な挨拶が続くだけの説明会もあります。子どもたちの姿がそこに見えないのは、やはり勿体なく感じます。学校は子どもがいてこそ存在するもの。だからこそ、最前線で子どもたちに触れあう先生方の声を聞きたいと思うのです。

■生徒のリアルな声

ある説明会では先生がライブ配信をしながら校内を歩き、生徒たちにその場でインタビューしていました。
「この学校のいいところは?」と尋ねると、
「帰国子女が多くて面白いです」
「自由でとにかく楽しいです」

「先生にタメ口です!」
などと笑顔で答える子どもたち。

中には「美人が多いです」と言って会場を沸かせる生徒もいて、活気そのものが伝わってきました。たまたま休み時間と重なり、画面はわちゃわちゃしていましたが、むしろその生き生きした様子が学校の魅力を物語っていました。

■学力だけでは測れない価値

勢いのある学校は、先生の熱量に子どもが引っ張られ、相乗効果でエネルギーが増していくのだと思います。ここで私が思い浮かべている学校は、決して偏差値が突出して高いわけではありません。しかし人気が高まり、近年入学希望者が増えている学校です。

今はもう大学合格実績だけで学校を測る時代ではありません。

総合型選抜などの入試も増え、学力検査だけでなく「6年間でどんな体験をし、どんな学びを積み重ねたのか」「大学でどんなことを学びたいのか」という意思が問われています。

当初、私自身はこうした入試に否定的でした。ですが実際に研究発表を重ね、進路を考えていく子どもたちを見ていると「これも一つの健全な形だ」と思えるようになってきました。

■塾としての自戒

説明会に参加するたびに思うのは、「こどもたちに良いものを与えたいという先生方のパワーこそが学校の魅力」だということ。そして、その熱が子どもたちのエネルギーを引き上げているのだということです。

同時に、いろんな学校を客観的に見ながら「自分の塾はどう見えているのか」と自問します。塾もまた、子どもがいてこそ成り立つ場所です。偏差値を上げることはもちろん大事ですが、それだけでなく「勉強って楽しい」「面白い」と思える瞬間をどれだけ作れているのか。

学校を見る時の辛口コメント、そのまま自分の塾にも向けるべきだと自戒します。改善点は山ほどありますし、正直「もっと頑張らなアカン」と思います。