最近、非受験クラスの小6生に、中学入試の算数の問題をあえて解かせてみました。最初は「えー。解けるか不安…」と気乗りしない様子も見られましたが、「まあ、やってみなはれ」という気持ちで取り組ませてみました。
結果は予想以上でした。
点数こそ受験者平均には届きませんでしたが、特別な対策もなく、初回であることを差し引いてみると、十分な結果でした。本人たちは「無理やったか…」と悔しそうな雰囲気を出していましたが、そもそも平均点付近が最初から取れたことがどれほど凄いことなのか、本人たちはまだ分かっていないのです。
特殊算などもちろん教えたことはありません。
解説の中で、「これを差集め算って言うんやで」。「面積のここを切ってな、こっちに貼り付けるやろ、そしたら扇形になるやろ」。「この問題、こんな図を書いても考えられるんやで。これをな、面積図っていうんや」。「ここにどんな規則があるか分かるか?ほら、右上のところの差が常に8になってるやろ?こういうのを等差数列っていうんやで。そんでな、これを全部足す時にはこうやって逆さにしてな…」と一問一問解説すると、「それ、すごいな!」と声が上がります。さらには、「それって逆にした方が早いんちゃうん?」と先回りして解説の内容を口に出してみたり、頭がしっかりと動いていることが伝わります。
「面白い!またやって!」と、先ほどまでの気乗りしない様子はどこかへ消えていました。
「まじか。えーもん、見つけてしもた」というのが率直な気持ちで、江戸時代に金印を発見した志賀島の農夫の気持ちと、時代を越えてつながれた気がします。
非受験クラスに難しい問題を与えることは、従来の考えでは「必要ない」と思われがちですし、これまで私もそう思っていました。
しかし、実際にやってみると、ただ難しいからやらないのはもったいない。受験するしないに関わらず「ええ教材になるやんか」というのが正直な感想で。使い方次第ですし、色々な観点から考える経験を積ませてあげられると感じます。
目的としての中学受験ではなく、「手段」としての中学受験指導は「ありやな」と感じます。
あの子たちの「次も」とお替りをする姿が印象的でした。
そして気づけば、毎回の授業を一番楽しんでいるのは、実は私自身だったのかもしれないというのももう一つの発見です。



